神様に背いた二人
「ママ?」


アタシはキョトンとした顔でママを見る。


ママは、


「言ってなかったわね。マリオの提案で、家族は一緒の方がいいって。さすが、アメリカで育っただけあるわよね。パパに任せてよかったわ。」



「ママだって、リコをこんなに立派に育ててくれてありがとう。」


すると、マリオが初めて口を開いた。



「父さん。一緒に住む話だけど…」


「んー。今更、住まないとは言わせないぞ。さては、リコちゃんが可愛いんでマリオも緊張してるか?」


「………リコはカワイイよ。」


マリオは、真っ直ぐアタシを見つめるとそう言った。

今日、初めてマリオと目が合った。


変わらない熱い眼差し…。

「来月が楽しみだな、ママ。」


「そうね。リョウさん。」


こうして、顔合わせが終わった。
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