神様に背いた二人
アタシは家に帰っても眠れなかった。


人生の一大事だった。


トーマとカンナのコトなんて、吹っ飛んでしまってる。


アタシはもしかしたら、マリオを愛し始めていたのかもしれない。


でも、マリオの気持ちは?

どういう気持ちでアタシに付き合ってくれてたの??

兄弟だと分かってどう思った??



アタシは、マリオと兄弟なんてイヤ!


男と女でいたい。


兄と妹なんて関係イヤだよ!


でも、アタシ達が愛し合ったコト。


肌を重ねたコトは事実。


その証拠に、マリオの優しく激しい愛し方が身体に染み着いてる。


マリオ独特の愛し方。


マリオの腕を、指を、唇を、吐息を、体温を知ったままで、アタシは妹していける??


多分、無理だ。


マリオの反応だって気になる。


来月まで、後半月。


それまでに心を落ち着かせないといけない。


アタシは、マリオの妹だというコトを理解しないといけない。


そして、アタシには逃げ場所はもうないんだ……。


もう、マリオはいない。

いるのは、お兄ちゃん…。
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