神様に背いた二人
座った途端、斜め向かいにトーマとカンナがいるコトに気付いた。



"な、何で!?よりにもよって…。"



向こうも気付いている。


"もう、うどんも来てるし今から席変えるなんておかしいし……。"



それに、ココで席を変わったら、なんか自分が負けてるみたいで惨めになる…と思い、アタシはチョー居心地の悪い席でうどんを食べ始めた。



「えー!?トーマってそんなに一味入れるの!?体がおかしくなるよ!」


カンナの声が、イヤでも耳に入って来る。



"知ってるよ。トーマは辛党なんだから…。彼女ならそれくらい知っとけよ。"


心の中で悔し文句を並べていたら、前方がスゴい人だかりになっている。



みんな、キャーキャーと黄色い奇声を発している。


女の子達だけ……。



"何だろ?"



カンナも気になったのか、後ろを振り返っている。

アタシも気になって見ていると、だんだんこっちに近付いてくる。



"えっ!?マリオ!?"
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