神様に背いた二人
「リコ!!マリオと知り合いなの!?」


いきなり、スゴい勢いでカンナが話しかけてきた。

「え……と。知り合いっていうか…」


アタシが答えかねていると、マリオが席に戻って来た。


「いただきまーす。」


食べ始めるマリオ。


みんな、携帯を持ち出し写メを撮るのに夢中。


当然、カンナも。


マリオはこういう状況に慣れてるのか、うどんを食べ続けている。


「リコ。何してんだよ。さっさと食わないと冷めちまうぞ。」


「あっ…。うん。」


うどんを食べ始めるアタシ。



"何でマリオがココにいるの??"



アタシの頭の中はそのコトでいっぱいだった。


もう、アタシといても、マリオは気まずいだけのはず…。


何で、わざわざ逢いに来たの?


アタシだって気まずいよ…。


でも、マリオが来てくれて助かった。


トーマとカンナ…。


見たくなかった。


聞きたくなかった。


惨めさでいっぱいだった。

そこに、マリオは来てくれた。


ただ、黙って隣でうどんを食べてるだけでも心強いよ。


アタシはまた、この人に救われたんだ。


でも、この後マリオの口から聞きたくないコトバが出る。


否定したいコトバが……。
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