神様に背いた二人
「じゃぁ、なんでさっき妹って言ったの??アタシ、ショックだった…。」


「あれは…。友達だっていただろ??あそこで女なんて言ったら、リコが困るじないか。」


「…………。」


アタシだって、マリオのコト好き。


トーマのコト引きずってるケド、この感情は、好きって感情だ。


だけど……だけど……。

「リコ…」


マリオがキスしようとする。


アタシは………………、




「ダメだよ、マリオ!」


「リコ……??」


「アタシ達、キョウダイなんだよ!こんなの、いけない。しちゃいけないんだ!」


アタシは自分に言い聞かせるように言った。


本音はしたい。


ケド、ダメなんだ。


マリオは少し淋しそうな表情を浮かべた。



「リコは、オレのコト兄貴として見れるのか??」


「………多分。慣れれば見れてくるんだと思う。アタシ、ずっと片親だったから、家族って言うモノに憧れてた。お兄ちゃんって言うモノにも。だから…アタシはお兄ちゃんとして、マリオに頼りたい。せっかく一緒になる家族を壊したくないよ!」
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