神様に背いた二人
「はぁ!?何で会わせないといけないわけ!?」


「だってー。マリオさんとお話してみたい。いいでしょ??」


「よくそんなコト言えるね!トーマがいるじゃん!!トーマと仲良くやっときなよ!」


「トーマ?ああ。だんだん飽きてきたんだよねー。だって、断然マリオさんの方がカッコイイじゃん!」


「カンナとトーマの事情は知らないケド、アタシを巻き込まないで!会わせる気、ないから!!」


アタシはそう言うと、カンナに背を向け立ち去った。

"何アレ!?信じらんない!神経疑うよ!!"



アタシは、もちろんカンナをマリオに会わせる気はない。


カンナだったら、ホントにモノにしそうだ。


今までの経験上…。


アタシはそうなったら、もう生きてけない…。


教室に入るとトーマがいた。


何やら元気がない。



"カンナに何か言われたか、冷たい態度とられてるな、多分…。"



カンナはいつもそう。


男を落とすまでが楽しくて、次のターゲットが出来ると捨てる。


アタシは四年間側で見てきた。



"何だか、トーマが可哀想だよ…。"
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