神様に背いた二人

敵わない人

朝、ママに起こされた。

「リコちゃん。引っ越し屋さんが来るから、起きてお手伝いをしてちょうだい。」


「ふぁーい。」


アタシは眠い目を擦りながら、下に降りて行った。


と、そこにはマリオが…。

「オハヨー。リコ。」


ニコッと微笑むマリオ。

アタシは…、


「うわっ!ちょっと待ってよ!!アタシ、寝間着でノーメイクだし!」


慌てて壁に隠れるアタシ。

マリオは、クスクス笑いながら、


「なーに言ってんだよ。これからは、毎日そういうリコを見るんだから。」


"あ…。そっか。そーなんだよね……。"



「ほら。観念して出ておいで。それに、リコはどんなリコでも可愛いよ。」


"え…。"


少しドキッとした。


アタシは観念すると、


「エヘヘ。オハヨー。マリオ。」


「うん。リコ、今日からヨロシクな!」


「こちらこそ!」


改めてマリオを見る。


スーツ姿のマリオもカッコイイんだけど、私服姿もカッコイイな。


さすが、モデルだけあってオシャレだなー。
< 63 / 74 >

この作品をシェア

pagetop