ラブソングをキミに
ずっとみみせんして、小説に夢中になっていた私には
みんなが静まり返ってステージに立ってる人の話を真剣に聞いてるなんて全く知らなかった。
「ひッ…ヒック…」
これ泣けるよあぁどうしよう、なんでこんな涙腺よわいんだろう…悩むね
そんな暢気なこと考えながら一人で携帯カチカチ
静かな会場の中であたしの泣き声がすごい響いちゃってることなんか全然解んなかった。
…?アレ?
音楽聴こえない
もう終わったのかな??
あたしが顔をステージに向けた瞬間、あたしの視界は真っ暗になった。
…え?
なんも見えないし
視界OFFじゃん
…は?
なんか温かいし
何コレ…?
「キャーーーーーーーー!!!」
会場全体が歓声(?)で揺れた。
あぁあああ!
耳痛いっつーの