虹色サイダー
『じゃーね、思李のことは任せといて。食事会の日取りはまた今度』


「え、ああ、うん。ねえ、夏梅……」


『私はあんたがそっちに目覚めようが、応援するから! じゃーねー!』


「はっ!? ちょっと待っ……」



否定をする間もなく、電話は切られ。


部屋に座っているのは美形な男。



既成事実だけは、間違っても作らないようにしよう。



そう心に固く誓って、俺は携帯電話を閉じて置いた。


 
‐了‐
 
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