voice【完結】
私が起きたことに気付くと
あのふわりとした笑顔で

私の頭を優しくなでた。


「あの、赤城さん」


「はい、どうしましたか」


ああ、駄目だ。

声がきれい。
顔がきれい。とても。とても。



「好きです」


こんな、格好で言うことじゃないなぁ。

言ってから思ってしまった。



赤城さんはなでるのをやめ、
今度は手を握った。


「では青葉さん。私もあなたが好きです」


「えー、本当ですか?」



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