メイドのお仕事
「利琥、ちょっといいか?」
俺は祐樹たちに呼ばれた。
「何だよ」
「えっ?何の話?」
「あ、ごめん…美優ちゃんは向こう行っててくれる?」
みんなの顔はいつになく真面目だった。
「…利琥はさ、このままでいいと思ってる?」
何だよ急に…改まって。
「何の話?」
「葉凪の事だよ」
今更何言ってやがる…。
「正直いって、僕は葉凪がメイドの方がいいんだ」
「あぁ、俺もだ」
「でもお前ら、あの時は大歓迎って…」
賛成したのはお前らじゃねぇか。
「でもまさか、葉凪が来なくなるとは思ってなくて…」
「葉凪の存在は…すごく大きかったんだ」
お前ら…。
「なぁ利琥…お前はどうしたい?」
「決まってんだろ!?…俺は、俺が好きなのはっ!」
「分かった、じゃあ全員一致だな?」
良かった、これでまた葉凪が…!
「私、嫌だよ」
…っ!?
「メイド、やめないから」
「頼むよ美優!これからも中庭には来ていいから!メイドをやめてく…「いいんだ、言っても」
やっぱり…そう言うと思った。
「何だ?どうした、利琥」
…覚悟は出来てる。
「美優」
「なに?」