メイドのお仕事

ドキドキが止まらない

◇葉凪◇


私…どうかしてる。


「おはよ、葉凪」


ただの挨拶。

なのに、利琥に言われると胸が熱くなる。


何で?おかしいよ、私。


「…おはよ」



何とか言葉を返す。




「どうした?顔、赤いけど」

利琥が顔を近づけてくる。


ひゃぁっっ!!!


「だ、だだだ大丈夫!うん、全っ然平気!」




動揺してる私を見て、利琥がクスッと笑った。

そして、ゆっくり唇を近づける。


ひとつ言っておくけど、ここは教室。



周りには数え切れない程の人。

近くには祐樹達。



それで、この状況。


そりゃ、顔も赤くなりますよ。




「り…利琥!!?」

「いいから。我慢できねぇよ」


抵抗しようと伸ばした手が、呆気なく掴まれて。

公衆の面前で甘い口付けを落とされる。




…嫌じゃないって事が問題なんです。


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