メイドのお仕事
◆利琥◆


今日、俺は旅立つ。


空港には葉凪が来てくれて、俺も少し泣いてしまった。

すぐ帰ってくると葉凪に軽くキスをして、俺は飛行機に乗った。


んで、飛行機の中。


「くそ……キスなんかするんじゃなかった」



唇に葉凪の熱が残ってて、それが俺を苦しめる。



「畜生…っ」


「…く……利琥!」





―――ビクッ!


「な、何だよ姉ちゃん!」


俺の姉貴…梨香―リカ―が、俺を見てため息を吐く。

「顔に逢いたいって書いてあるわよ」


「えっ!?」



ちなみに姉ちゃんは葉凪の事を知っている。


「あんたねぇ…あっちに着いたら真面目にやんなさいよ」

「分かってる」


そうだった。

これはある意味仕事なんだから、真面目にやらないと。



「ごめん姉ちゃん…俺、寝るわ」


「うん、着いたら起こすよ」



「おう…」




俺はすぐに眠りについた。

起きてると葉凪の事ばっかり考えちまって。


辛いから。


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