メイドのお仕事

彰は焦る私の口を手で押さえる。




「あ、僕たちちょっと人を探してまして…」

「開けてもいいっすか?」


哉弥は私がここにいるのを知ってるようだった。




「何で?俺たち今、楽しんでんだけど」


楽しんでる……?



「え、あぁそれは失礼。でも…」


「そんなに信じられないか?」



「はい、出来れば…証拠を」


ななな…どういう事!?



「彰っ…」

「分かった、証明してやるよ」


ちょっと待って!


「ちゃんと声出せよ、悠莉―ユウリ―」



は、誰だし。

なんて思っていると。




彰は何を血迷ったのか、再び私の胸に顔を埋める。

「っ…」


私は祐樹たちに声を聞かせたくなくて、必死に我慢した。



「おい、悠莉…我慢すんなよ。気持ちいいくせに」

やだ、やだ…っ!



私の気持ちとは裏腹に彰は手を止めない。



チクリ。と、また痛みが走る。


「痛っ…、ひゃっ……ぁ」


私の声を聞くと、彰は満足そうに笑うと私の頭を撫でた。

「おい、これでいいか?」

< 216 / 280 >

この作品をシェア

pagetop