メイドのお仕事
まぁ、その夜はたっぷり親に怒鳴られたわけで。
だけど真剣に話したら分かってくれて。
俺は生きてきた中で一番両親に感謝した。
翌日。
「葉凪、カフェオレ買ってきてー」
「うん、分かった。潤は?」
握り締めた拳から、額から、汗が噴き出す。
…断られたら。
どうすれば良いんだ、俺?
多分、立ち直れねぇ。
つか、死ぬかもしれねぇ…。
「利琥は?」
やべ、まともに顔…見れねぇし。
「……」
「早く言ってよ」
何だか不機嫌な葉凪。
「俺、は」
あぁ、もう…どうにでもなっちまえ!
「な、何…?」
「お前が欲しい」
「……え?」
「なぁ、俺ら卒業したらさ、結婚しねぇ?」
言った…、言ったぞ。
「ちょっ…、あの…え!?」
「ずっと考えてたんだ、あいつらにも相談したり」
やべぇ、心臓破裂する。
葉凪の顔を見ても、葉凪の気持ちは分からない。
「返事は?」
「はい…っ」