メイドのお仕事
葉凪は駆け足で学校を出て行った。
つか、学校内の売店行きゃあいいのに。
「利琥ー、何ピリピリしてんのー?」
祐樹はムスッとしてる俺の顔を覗き込む。
「別に…」
「んだよ、ヤキモチ妬いてんのか」
「利琥は素直じゃないからね」
あーうっぜ、こいつら。
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「ただいまですー」
軽く息を切らした葉凪が帰ってきた。
「おかえりー」
「潤、珈琲どうぞ」
俺の目の前で、葉凪が潤に珈琲を渡す。
「どわっちゃあぁぁ!!!」
「潤、どうかした!?」
「あ…熱い……これ、ホット珈琲…」
どうやら葉凪は特別熱い珈琲を買ってきたらしい。
熱いのが苦手な潤に、祐樹でも持てない珈琲を持たしちまったわけだ。
これは普通に葉凪のミスなのかもしれない。
だからと言って……
何でそこまでする必要がある?