メイドのお仕事
ただの奴隷
どうすればいいんだろう…。
あれから利琥が話しかけてこないし。
微妙に気まずい雰囲気が漂ってるし。
昼休み、私は利琥の様子を気にしながら、椅子に座って本を読んでいた。
「葉凪!」
本の中ではすでにクライマックスを迎え、
予想外の犯人にわくわくどきどきしてる頃。
「葉凪!!!」
「っ、はい!!?」
後ろから物凄い気迫で怒鳴られる。
恐る恐る振り向くと、そこには……。
「俺、スターフルーツ味のファ○タ飲みてぇんだけど」
え…え!?
利琥は私を見下ろしたまま、独り言のように呟く。
「…えと」
「俺が飲みてぇっつってんの、買ってこいよ」
スターフルーツ味のファ○タなんて見たことないんですけど……。
それに、
「あのぉ…ちょっと昼休み、間に合わない気が…」
「知るか、さっさと行って来い」
何、この理不尽さ。
冗談じゃないんですけどー!!!