メイドのお仕事
◆利琥◆


何の変哲もない、平和な日常。


俺は、この感じが一番安心できる。

こいつらといる、この時間が。




「葉凪ー、アイス食べたいっ」


「葉凪、珈琲飲みたい」

「了解ーっ」


葉凪のパシリもすっかり定着し、当たり前になっている。


別にそれはいい。

ただ俺は……。



「利琥と哉弥は?」

「甘い物…つか、お前」


早くお前が欲しい。

俺だけのものにしたいって思う。


…独占欲、強いのかな。



葉凪が出掛けた直後、祐樹がにやにやしながら話しかけてきた。

「利ー琥っ」


「あ、なんだよ祐樹」

「利琥って葉凪のこと、好きなんだよね」



……。

「あぁ、好きだよ」


今さら隠すことでもない。


「僕も好きなんだぁ」


は?



「僕が葉凪に手出しても……怒らないでね?」


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