メイドのお仕事
私はあのグループとの仲を断ち切った。
そうするしかなかった。
私がどんなに願っても、向こうが受け入れてくれないのだから。
「……あれ、今日は一人?」
「あ…拓弥」
クラスメートでそれなりに仲が良い拓弥。
「珍しいじゃん、昼休みに教室にいるなんて」
「うるさいなぁ……もうほっといてよ」
完全に八つ当たり、最低な私。
「俺が…慰めてあげようか?」
「……え?」
拓弥が真面目な顔をして、私の目を見つめる。
「前から好きだったんだ…葉凪の事」
「私は、好きじゃないし…っ!」
逃げるように目を逸らしても、拓弥君に追われる。
「ねぇ、寂しいんでしょ?俺だったら、そんな思いさせないよ?」
「ごめん…本当に無理だから」
「……っっ!!」
拓也は顔を真っ赤にして私の腕を掴んだ。
「ちょっ…痛いっ!…っどこ行くの!?」
「うるせぇ…黙ってろよ」
やだ…怖いっ……!!
―――バンッ!!
拓也が開けた部屋は……準備室。
薄暗くて狭い部屋。
「きゃっ……」
拓也は私を部屋に入れると内側からカギを閉めた。
「へへ……可愛がってやるよ」
「やだ…来ないで!」
「あんまり声出すなよ」
怖いっ……利琥!!