君とみた未来
プロローグ
はじめまして。

あたし。

名前を及川樹理(おいかわ じゅり)。

旧姓は、服部樹理(はっとり じゅり)。

今、17歳で。

定時制高校に通っている、元気だけがとりえの女の子です。


昼間は、日奈(ひな・女の子)と奈人(だいり・男の子)現在、生後五ヶ月、双子の赤ちゃんの面倒を見てます。

最近肩まで切った、あたしの髪を無意味に引っ張っては、ダァ~っと、ヨダレをたれ流し。

ウマッウマッとミルクをたらふく飲んだ後にゲホッとあたしの肩に容赦なく吐き戻す日奈と奈人は、いちお、あたしが産んだ子供になっています。


子供がいるから、相手の人、旦那様もいるんだけど。

その相手は、同じ学校の、元、担任の先生。

名前を、及川恭平(おいかわ きょうへい)という。

ちょっと、藤井フミヤさん似のいい男なんだぁ。

理科の先生。

あたしには、どうでもいい教科だったけど(恭平には、内緒ね)一緒にいたくて、率先して薬品の片付けとか、手伝ってたな。


あの頃は、こんな人生をおくるとは思ってなかったし。



知り合ったのは、あたしが中学3年生の時で、祐子の家へいつものように、遊びに行ってた時。

たまたま同時に、祐子の家に遊びに来てて(正確には、祐子のお兄さんと遊んでた)その時に、紹介されて知り合ったんだ。


まぁ。


一目惚れかな。


カッコイイし、頭もいいし。


年上の魅力?


なぁんて。


でも、その日から、何日も祐子の家へ入り浸ってたよ。


だって!


祐子が「よく来るよ」

なぁんて、言うしさ。


いつ会えるか、わかんないじゃん!!


「受験を理由に、勉強見てもらえば?」

って、祐子が提案してくれたから、あたしも、すぐ乗っかって、勉強見てもらったんだ。


嫌がんないで、引き受けてくれてさぁ。


教え方も、分かりやすいしぃ。


……今思えば当たり前か、先生なんだもんね。


クリスマスに思いきって告白したんだよねぇ。

そしたら、高校受かったら付き合おうって言われて……。

猛勉強!

マジありえないくらい。

恋は盲目?!

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