君とみた未来
部屋に入ると、恭平は目を開けてボーッとしていた。
「恭平?わかる?」
あたしは、恭平に話しかける。
「大丈夫だよ。赤ん坊どうだった?」
「今、見せてもらってきた。どの子よりもうちの子が一番可愛いよ」
あたしはニッコリ笑いながら答えた。
「私は、まだ仕事が残ってるので失礼しますね。及川さんあまり動かないようにして下さいね」
そう言って、若月先生は出て行った。
「早く見てぇなぁ」
「明日にでも行こうよ。今ね、母さんがずっと見続けてるんだよ」
「赤ん坊に穴が開かないだろおなぁ」
恭平はそう言って笑ってる。
「そーだ、恭平。なんで、双子だってこと教えてくれなかったの?」
「知りたかった?」
「当たり前でしょ」
「下手に不安がらせたくなかったんだよ。妊娠しただけでも無事に産めるかどーか分かんねーのに、さらに双子なんてさ。若月先生に双子だって聞かされた時、二人とも無事に取り上げることが出来るか分かんないって言われたんだ。俺の体だってどこまで持つか分かんねーし、だから、樹理には余計な心配させたくなかったから言わないでおこうって若月先生と話したんだ。樹理に変な不安をもたせたくなかったから、最初の頃は一緒に検診に連れてってただろ?双子だって分かってからは一人で行くようになったけどな」
「そうだったんだ。一緒に検診に行ってたの、あたしの為だったんだ。恥ずかしくて一人で行きたくないからだと思ってた」
「恥ずかしくて?……それもあったかもな」
あたしは、恭平に抱きついた。
「もぉ、何にも言ってくれないんだもん」
「体の具合はどぉ?」
母さんが部屋に入って来た。
あたしは慌てて恭平から離れた。
「すっげぇ楽です。めちゃめちゃ軽い」
そーだろーなぁ。
「あの、赤ん坊どうでした?」
…………。
「どこから見ても、人間にしか見えないわよ。男が産んだなんて、誰も分かんないわよ」
もぉ、またそういう言い方するんだから。
「でも、あれだね。あんた達の子が一番可愛いわ」
あたしと恭平は顔を見合わせて笑った。
「なんだい?」
「ううん、なんでもない」
「恭平?わかる?」
あたしは、恭平に話しかける。
「大丈夫だよ。赤ん坊どうだった?」
「今、見せてもらってきた。どの子よりもうちの子が一番可愛いよ」
あたしはニッコリ笑いながら答えた。
「私は、まだ仕事が残ってるので失礼しますね。及川さんあまり動かないようにして下さいね」
そう言って、若月先生は出て行った。
「早く見てぇなぁ」
「明日にでも行こうよ。今ね、母さんがずっと見続けてるんだよ」
「赤ん坊に穴が開かないだろおなぁ」
恭平はそう言って笑ってる。
「そーだ、恭平。なんで、双子だってこと教えてくれなかったの?」
「知りたかった?」
「当たり前でしょ」
「下手に不安がらせたくなかったんだよ。妊娠しただけでも無事に産めるかどーか分かんねーのに、さらに双子なんてさ。若月先生に双子だって聞かされた時、二人とも無事に取り上げることが出来るか分かんないって言われたんだ。俺の体だってどこまで持つか分かんねーし、だから、樹理には余計な心配させたくなかったから言わないでおこうって若月先生と話したんだ。樹理に変な不安をもたせたくなかったから、最初の頃は一緒に検診に連れてってただろ?双子だって分かってからは一人で行くようになったけどな」
「そうだったんだ。一緒に検診に行ってたの、あたしの為だったんだ。恥ずかしくて一人で行きたくないからだと思ってた」
「恥ずかしくて?……それもあったかもな」
あたしは、恭平に抱きついた。
「もぉ、何にも言ってくれないんだもん」
「体の具合はどぉ?」
母さんが部屋に入って来た。
あたしは慌てて恭平から離れた。
「すっげぇ楽です。めちゃめちゃ軽い」
そーだろーなぁ。
「あの、赤ん坊どうでした?」
…………。
「どこから見ても、人間にしか見えないわよ。男が産んだなんて、誰も分かんないわよ」
もぉ、またそういう言い方するんだから。
「でも、あれだね。あんた達の子が一番可愛いわ」
あたしと恭平は顔を見合わせて笑った。
「なんだい?」
「ううん、なんでもない」