お大事にしてください
さようなら1
水元伊織は高校で保健医をしている。でも、取り立ててこの仕事が気に入っていると言う訳でもなく、ただ楽だからやっている。ただ、それを周りの先生や生徒達に気づかれないよう、うまく立ち回り、いい先生と皆に思われていた。
「はぁ、今日も暇ね。」
書類は、朝の一時間で書き終えてしまった。こうなると、本当に何もする事がない。
高校生が相手となると、擦りむいたとか捻挫したとか、怪我してくる生徒などほとんどいない。たまに、サボりや貧血の生徒が来るくらいだ。
「ま、この暇なのがいいんだけどね。」
長い髪を指に巻き付け、ひとり納得していた。
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