お大事にしてください
気持ち早足になる。畑の真ん中の道を、ツカツカと歩き続けるつもりだった。しかし、それは無理だった。
「はぁ、もう無理ぃ。」
五分も歩かないうちに音を上げた。
「もういいか、薬は今度で。」
そう思わせるくらいに、太陽は相変わらずギラギラしている。
遠くの街が、蜃気楼のように揺らいでいる。
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