シュガーラブ
*
深夜零時。出来事があった明日の最初にわたしは中坊に電話をかけた。
紙切れに書いてあった汚い字を一生懸命に読み取って。
電話をかけるつもりなんて、連絡を取り合うつもりなんてまったくなかったのに。
それに至った必死な出来事はすごかったのかも。
光汰が必死だっただけに。
「もしもし」
『…もしもし』
歳の差は二つ。
今なんて光汰は中学生。
「中坊光汰くん、わたし今高2だよ?」
『卒業したっつの! …俺が高1なら、ウメは高3になるわけだけど』
「いいの? 歳のこととか。やっぱあんた年下だし、あんなキスだったし」
『ぎゃー! 掘り返すなー、ばかー』
「やっぱがきんちょだし」
『歳のことは、割り切るっきゃないでしょ。そんなんよりも、俺は』