狐面の主人
歓迎
―――
「…ふむ。このくらいで、足りるでしょうか…?」
一仕事を終えた五穂が、額の汗を拭った。
【………オマエ……これ、作り過ぎじゃねぇか?】
雨珠は目を疑った。
目の前には、
山のように積み上がった油揚げ…!
+前菜と魚!
「何を申されますか雨珠さん。
多めに御作りした方が、良いに決まっているではありませんか。」
【そんなきらびやかな笑顔で言うなよ…。
何事も限度ってモンが…。】
だが五穂は聞く耳持たず、引き続き料理を作り始めた。
それを慌てて止める、小さな鼠の姿があった。