狐面の主人


【それは……。】


雨珠は躊躇した。






【……………。】












「認めて頂くためだ。」




【えっ主殿!?】


「炎尾様…っ!」



重い空気を吹き飛ばしたのは、襖を開け入って来た、炎尾その人だった。







「五穂、今まで黙っていて、済まなかったな。




雨珠、お前も何故話してやらぬのだ?」



【だって…そらぁ主殿が…。



…って、主殿、オイラの事お気付きだったんで!?】

「当然だ。」



二言三言、話を交わしたあと、炎尾は五穂に近寄った。


< 75 / 149 >

この作品をシェア

pagetop