Cool Lip
ひゃっ


ひゃあぁぁぁぁ…ッ


「ごごごごめんなさいっ!!!」


真っ赤な顔で急いで離れようとすると、ぐらっと後ろに倒れ込みそうになって、ますます三上くんに強く抱きしめられた。


「…何やってんだ…」


ひぃぃぃ…


どうしよぉ、どうしよぉぉ…


危うく気を失いかけた時、三上くんは静かに離れる。


「気をつけろ」


それだけ言って、堅物王子は顔色一つ変えずに教室へ向かっていった。
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