Cool Lip
図書室へ行く途中の廊下で、意を決したように佐藤さんは立ち止まる。


「その…昨日の…ことなんだけど…」


やっぱり―――


おずおずと切り出した彼女を見て、わたしは覚悟を決めた。


「呪われてるって…話?」


佐藤さんはコクッと神妙に頷くと、


「水本さんに、助けてほしいの」


「え…っ!?」


さすがにその展開は予想外だ。
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