Cool Lip
昔から、わたしは頼まれると嫌とは言えない性格で…


そのおかげでイロイロ痛い目を見ていたりする。


そのたびに反省するんだけど―――


「…つーか、聖。その呪いの話、信じてるんじゃないでしょーねー」


「う゛…」


じとっと凄まれて、喉におかずを詰まらせるところだった。


「んなの嘘に決まってんでしょーが」


身も蓋も無いリンリンの物言いに、わたしはポリポリと頬をかく。


「そ、そっかなー…でも、あの佐藤さんが嘘つくとは思えないし…それに、嘘つく理由がよくわかんないし…」


これにはリンリンも渋い顔。


「確かに、あんたを騙したところで何のメリットもないわよね」


真顔で言われると、傷つくんですけど…
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