Cool Lip
しばらく二人でもくもくとハンバーガーを平らげ、


すっかり満腹になったところで、リンリンこと鈴子は周囲を気にしてか小声で囁いた。


「…あの堅物相手にそんなんなるわけないじゃん…」


む。


「でも、三上くんだって、十七歳の男子高校生だよ?好きな子前にしたら…」


「…だから、あんたフラれてんでしょーが」


ごーーーん…


フォローしようと懸命だったのに、リンリンの一言で再び谷底に突き落とされたわたし。


「嫌いって言われたわけじゃ、ないモン…」


いじけていると、リンリンは更に容赦のない言葉を口にしたのだった。


「『興味ない』って、嫌いよりダメじゃない?」


……全く、おっしゃるとおりで……
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