Cool Lip
相手は猫だしなぁ…


もしかすると茂みとかに隠れてたりして…


「こういう時、推理小説とかだと意味深なアイテムが落っこちてたりするんだけどなぁ」


推理小説で呪いの黒猫は探さないと思うけど。


「…あ…れ…?」


葉っぱにまみれながら茂みの中をガサゴソと捜索していた時、


パッと反対側の街路樹の影に黒いものが横切ったように見えて…


まさか―――


と思うか思わないかで、わたしはバッと茂みから飛び出していた。


「もしかして、もしかしたり、する…!?」


心臓がドクドクと波打つのがわかる。
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