君の僕

充実感


彩斗と会えるのは、
毎日5時以降。
それまでの時間何をしてるのか
彩斗はずっと教えてくれなかった。


土曜日。
いつものように先輩の家で、
煙草ふかしながらのお喋り。

合コンの時依頼会ってなかった美月は
結局話し込んでた男とは
セックスして終わりだったらしい。

「合コンってだから嫌いなんだよ。」

そう呟く私に、

「千恵は?
あの人と何かあったの?」

って…
絶対コイツ、勘付いてるし。


「んーっとねー
惚れたかもしれないね。」

「嘘だぁ。」

「てかね、付き合ったんだよね。」

自分で言っておいて、
口元がやっぱり緩む。

「ズルイなぁ…。
いっつも先越されるもん、みー。」

「“不特定多数”とか言ってるからじゃん。」

ゴッテゴテにデコった、
お揃いの携帯を
ふたりしてカチカチ鳴らしてた。

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