君の僕
自分の地元のヤンキーとは
絡みが深いけど
他のとこの人等まで
リサーチなんかしておらず、
私は独りきり。
近くの自動販売機で
オレンジジュースを買うと
ガードレールに腰掛けた。
空はもう真っ暗なのに、
辺りはネオンの光で明るい。
…こういうの、寂しいな。
小さな溜息が出た。
アルミ缶のオレンジジュースを
半分ほど飲み終えた時かな?
「君、誰?」
ほんとに真後ろから声がした。
ヤンキーとつるんでても
喧嘩の経験なんて女だし、浅い。
どうしよう…
不安でいっぱいで、
振り返ると、予想外にも笑顔の男がひとり。
「あ…えっと、彼氏待ってて…。」
「独りなの?」
「渡辺さんって人のところに
彼氏行っちゃったので…、独り…です。」
缶を持つ手が何故か震える。
「隣、いい?」
私の返事を聞かずに、
男は私の隣に腰を降ろした。