君の僕

今一緒に居ることに
勿論幸せはあるのに…

私は彩斗の精神状態を知らないわけで。


亜美ちゃんの話に
自分から触れるなんて
そんな野暮なことは考えてないけど

今現在、彩斗は
彼女のことをどう思ってるんだろ…


忘れることは、
勿論出来ないと分かってたけど
今もまだずっと、好きなのかな。

だったら少し、悲しい。



深い溜息が漏れた。

「やっぱり何かあったんだろ。」

「ううん、本当になんでもない。」

笑うのが精一杯の自分に
どうしようもなく腹が立つ。

「離してやんねぇから。」

彩斗の嬉しくなる言葉さえ、
どこかしら不安だった。



ねぇ?

貴方はこの時
何を思っていたの…?

もしかしたらもう、
なんとなく気づいていたのかもしれないね。


だってほら。
「顔にすぐ出る」って
私のことよく笑ってたもん。

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