君の僕
ねぇ、彩斗…
寂しいよ。
不安だよ。
なんで何も言ってくれないの?
亜美ちゃんのこと…
つらくても、
言ってくれれば良かったじゃない。
彩斗は有名な人だから、
どうせどこかから漏れるって
分かってたでしょう?
どうせいつかは知ってしまう事実なら、
彩斗の口から
全てを聞きたかった。
そしたら少しは、楽だったのかもしれないのに。
事実を全部聞き終えて、
彩斗が抱きしめてくれたら。
「今は大丈夫」って笑ってくれたら。
私も笑い返すことが出来たのに。
気にしないように、って
頑張る自分が虚しかった。
触れないように、って
気を遣う自分が悲しかった。
彩斗と亜美ちゃんの世界を
私は覗いてるだけ。
結局彩斗はこっちを向いてくれない気がして…
きっと被害妄想なんだとは思うけどね。