君の僕
「亜美は勿論大切だし、1日も忘れねぇ。
でも、それ以上にお前が大事だから
付き合ってんだし。
つか、お前は俺の隣に居なきゃ駄目だろ。」
彩斗にしてみたら、
何気ない言葉なのかもしれない。
きっと「本音言っただけ」って言われる。
でもね?
私、多分一生この言葉を忘れない。
不安が一揆に消えてなくなる感覚も、
“大好き”を超えるこの気持ちも全部、
絶対に忘れない。
「なんか、すげぇ恥ずかしいけど
さっき少し突っ放してみて俺が無理だった。
お前が居なくなんの考えてみたら、
情けねぇけど生きた心地しねぇんだよ。」
「ん…ぅ…ッぐ…」
「不安になったんなら、すぐに言えよ。
亜美のことでも他の女のことでも、
やめろって言うまで話し続けてやる。」
涙腺がぶっ壊れた。
でも、涙を拭うことも止める努力も
私はしない。
…だってこれってきっと、
流して当然の涙でしょ?
「独りで不安になってんじゃねぇよ。
独りで泣いてんじゃねぇよ。」
「ごめ…ッ…ん…」
「好きだから。
お前のこと全部。
泣いてても、我侭言ってても、
俺が全部受け止めてやるから。」
どこにも照れの無い、
彩斗の本心。
彩斗の真剣な言葉。
自力じゃ歩けなくなったら、
彩斗の力を借りればいい。
この先一緒に居る方法って、
きっとそれしか無い気がした。