二匹の猫、一頭の竜
そうこうしている、うちに例の卵が、もう還ろうとしていた。

「さぁて、鬼が出るか、蛇が出るか」

「ぎゃぁー、食べられる?食べられる!」

「いやいや、そうとは限らんし」

と、そのときだった

ぱっかー

あの時を表すには、これ程適切な言葉は、まずないだろう

「う、生まれた!?」

「ぎゃぁー……て、あれ?」

僕らは、呆気に取られていた。

目の前にいたのが、

鬼のような角が二本

蛇のような長い尻尾

と、ここまで聞くと、結構恐ろしいものが想像できるのだが……

「かっ……カーワーイーイー!!!!!!!!」

いきなり、姉さんが叫びだした

それもそのはずだ、

僕らの目の前には、確かに、さっきいった通りに

角と尻尾があるには、あるが、

それに加え、

茶色く短めの髪と子供特有の丸っこい顔に、雪のような白い肌、青くて大きな瞳
を、持った、素っ裸な女の子だったのだ。
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