【短編集】時空郵便
私はそれから病に倒れるまでの五十年の間、それを描き続けた。
記憶は曖昧になり、前の絵は色褪せる。
ネネという少女の笑顔を描いていたはずのそれは
いつの間にか真昼の満月の絵へと変わっていたのだった…………
時空郵便は今日も誰かの元へ。
それは手紙だけとは限らない。
受け取った後はあなた次第。
運命を変えるかどうか―
それも"過去"や"未来"のあなた自身にかかっています。
「どーもー。毎度お騒がせ、安心便利をモットーに過去も未来もヨヨイのヨイ『時空郵便』の者でーす」
...『優しいお姉ちゃん』fine.