【短編集】時空郵便






それから三ヶ月して老人は静かに眠る様に亡くなった。

その日はちょうど、最後まで残っていた熟れた柿が、重みに耐え兼ね庭に落ちた。そんな日だった。


近所でも有名だったカミナリ親父は、ある時から子供達に優しい柿の木のおじいさんと親しまれる様になり。

今でも柿成りじいさんの柿の木は、秋風に耐える子供達へのご褒美に、あの庭で真っ赤な実をつけ続けている。





時空郵便は今日も誰かの元へ。

それは手紙だけとは限らない。

受け取った後はあなた次第。

運命を変えるかどうか―

それも"過去"や"未来"のあなた自身にかかっています。



「どーもー。毎度お騒がせ、安心便利をモットーに過去も未来もヨヨイのヨイ『時空郵便』の者でーす。」

...『カキナリじいさん』fine.

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