【短編集】時空郵便
普段はかぶりもしない帽子をかぶって、赤くなった鼻を隠す為にマスクをした。
歩いて5分のコンビニまでの道を月がおぼろげに照らしている。
道の脇に咲く桃色の花が悲しく揺れる。
私どれだけお母さんに好きって言えたんだろう。
どれだけありがとうって言えたんだろう。
もっといっぱいいっぱい好きって言えば良かった。
もっと沢山たくさんありがとうって伝えたら良かったよ。
もう、そんなことすら叶わないんだよね?