【短編集】時空郵便

「何よこれクシャクシャじゃない」


『過去の私へ
いつか大事な人がいなくなってしまう時が来るかもしれない。

その時になって後悔しないように気持ちを伝えてください。

いっぱい好きって言って、いっぱいありがとうって伝えて

それでも言い足りないくらい沢山の気持ちをしっかりと皆に伝えてください。』


「……あれ?なんだろ、涙が」

私はよくわからないけれど涙を流していた。

目が乾いちゃったのかな?


あ、そっか……

この手紙、涙でクシャクシャなんだ。

「伝えたい気持ち……そういえば今日も起こしてもらったのにありがとうって言ってないな」

私は着替えを済まして下へと降りていく。



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