Sin






昨日まで当たり前だった景色が消えていた




失った後の俺には失望だけが残されていた




そんな歌詞は今のあたしにはぴったりだと思ったのを覚えている。






空を見上げた



普段見なかった空にはたくさんの希望が輝いていた




明日何があるか分からない




今日よりもっと辛いかもしれない



けど明日は必ずやってくる




俺はそれを受け止めよう



明日は俺がここにいてよかったと思えるようにしよう





あたしは大声で泣いていた。

声を聞きつけたお兄ちゃんが何も言わずに抱きしめてくれていた。




それがあったかくて、あたしの涙をまた誘った。




‘雫は将来自分の好きな事をやるのよ’

‘雫はいい子だなぁ、お父さんは雫の事だったら何でも応援するからな’



いい両親だった。
クラスの子たちが親に反抗してる中あたし達家族は本当に仲が良い家族だった。

それだけに失ったものはとてつもなく大きかった。

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