Sin




がんばろう、とそう思えたのは簡単じゃなかった。



これから先、辛い事が待ってるのは目に見えた。



けどそれを拒否する権利はあたしにはない。
やってくる毎日をただ精一杯に生きる。

それをしないとお父さんとお母さんが悲しむ。



それだけを思った。




思えたのはお兄ちゃん、Sinのおかげ。



これは一生忘れない事実。




…でもあれから3年たった今でもお兄ちゃんが自分でご飯を作れないのは事情が違う。




今みたいにいい感じで電話が来るといらっとしてしまう。



感謝してる。
だから早く自分の道を歩んでほしいと思ってる。




お兄ちゃんには長年付き合ってる彼女がいる。今までお兄ちゃんを支えてきたのはまぎれもなく彼女のまきさんだ。
だからいつまでもあたしと暮らしてないでいっしょになってほしいっていうのが妹としての気持ち。


ずっと言ってるけどお兄ちゃんは相手にしない。
まぁ、お兄ちゃんとしてもあたしが高校を卒業するまでって言うのがあるかもしれないけどまきさんが女のあたしから見てもかわいそうだと思う。





< 8 / 20 >

この作品をシェア

pagetop