もうひとつの桃太郎
むか~しむかし
むか~しむかしあるところに
おじいさんとおばあさんが
住んでおりました
おじいさんは山に芝刈りに行き
おばあさんは川へ洗濯に
行きました
おばあさんが川で洗濯をしていると
大きなカボチャが
どんぶらこ~どんぶらこ~と
流れてくるではありませんか?
「おやまあ!大きなカボチャ!!
私の知ってる台本では、ここは
桃のはずじゃが・・」
おばあさんは不審に思いながら
カボチャを川から引き上げました
そして何とかして家に
持って帰りました
夕がたになるとおじいさんが山から
帰ってきました
戸を開けたおじいさんは
びっくり仰天!
「わあ!大きなカボチャだのお~」
「そうなんです、おじいさんひとつ
割ってみましょうか?」
ところが桃とちがってカボチャは
硬くて包丁の歯がたちません
「そうじゃ!いいことを
思いついた、よしよし・・」
おじいさんは納屋から太くて
長いひもを引っぱり出してきて
カボチャにぐるぐると
巻きつけました
そしてふたりで何とかして
山のてっぺんまで運びました
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