SUMMER DAYS -24's Outsider Love Songs-
「ユウスケさあ、煙草辞めないの?」
モスコミュールが届かない事を気にしながらマイルドセブン・ライトに火を点けた僕に巧さんが言った。
「ボーカリストなんだしさ」
「歌えなくなったら考えるよ」
僕は、煙を吐き出しながら出来るだけ不敵に答えた。

「今日のライブ始まった時さ、誰捜してたの?」
巧さんはセブンスターを燻らせながら訪ねた。
「巧さん、オレには煙草辞めろっていっておいて自分はキツいの吸うんだね」
「オレは、ボーカルじゃ無いもん」
巧さんはそんなしょうもない事で得意げだった。
「ちょっと呼んだ子が居たんだけど、来てなかったみたいだから、また今度話すよ」
「男? 女?」
また今度話すよ。もう一度答えた時、僕のケータイが長く二回震えた。
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