♂性別転換♀
お姉ちゃんのオツムが弱くて、哀れんでいるみたい。
どうせなら、胸じゃなくて脳味噌を詰め込めでくれれば良かったのに。
大翔はもう一度溜息をついて、牛乳を口にした。
「一言で言うと、ド忘れしてるだけってこと」
あっけらかんと言い放つ。
なるへそ、それならおバカな俺でもわかるぞ。
「お姉ちゃんの親族には念入りに魔法をかけといたけど、友達には妥協してあまり強くはかけなかったんだ。
だから翼君だっけ? あの人は精神面が強いみたいだから、魔法がかかりにくかったみたい」
「へぇ~そんな抜け穴があったのね……て、なんで大翔が翼のこと知ってんの!?」
驚きのあまり立ち上がる。
その勢いでソファが数センチ後ろにズレた。
「僕は魔法使いだよ。お姉ちゃんのスリーサイズから好みのタイプ、初めて見たエッチな本は河原に捨ててあった物だってことも全部わかってるんだよ」