♂性別転換♀
「それで、俺はなにすればいい?」
率直な疑問をぶつけると、
「僕に任せて、お兄ちゃん」
とだけ言い、右手の人差し指を立たせて俺に向ける。
それをクルクルと回しながら、なにやら唱えだした。
「チチンプイプイ、チキンプイプイ。お姉ちゃんにな~れ!」
わー、なんとも典型的な呪文だこと。
しかも後半チキンになってるしね、チキンに。
適当すぎるよ少年。もうちょっとカッコイイ呪文を考えようね。
などと詠唱時間わすが数秒に間に色々ツッコんでいると、「な~れ!」の所で俺に向けた人差し指から、金色の光が飛び出した。
突然のことで身動き出来ず直撃。
痛みはなにもなかったが、直撃した腹部から強烈な発光が生じ、視界は白い世界へと切り変わる。