♂性別転換♀
「真実を知りたければ、自分自身の力で得なければ意味がないわ。あの子も真実を知るために頑張ってるんだから」
「真実を知る? どういう意味だ」
「そのままの意味よ。せいぜい足掻くことね、人間」
少女は背を向け歩み始める。
やっと掴んだ手がかりを、このまま黙って逃がしてたまるか!
少女の肩を掴んで静止させようとした瞬間、強烈な目眩が襲いかかった。
普通の目眩なんかじゃない。
直接脳を揺さぶられた、世界が歪んでいく感覚。
目眩はすぐに収まったが、その時にはもう少女の姿は消えていた。
なんだったんだあの子は? だけど、
「真実を知るために頑張ってる、か」
確実に、近づいている。