♂性別転換♀

「前にも言ったけど、僕は魔力をほとんど使いきっちゃったんだよ。毎回毎回無駄なことで魔力を消費してたら、その分だけお姉ちゃんが元に戻る時間が延びちゃうんだからね」


ペラペラと撒くしたて、今後魔法は使いませんと言い切った。


自分はじゃんじゃん消費しまくってたくせに、こんな時だけエコロジー発言を言いやがって!


やるせない雰囲気が辺りに漂う。


すると天使のような微笑みで、大翔が俺の手からケータイを奪い、ヒラヒラ揺らしながら質問を投げかける。


「お姉ちゃんは、翼君のことが嫌いなの?」


なにを言い出すかと思ったら。そりゃあ、もちろん。


「嫌い嫌い、大っ嫌い!」


「ほんとに?」


「ほんとのほんと」


「心の底から? アイツなんか消えちゃえばいいのにって思うくらい?」
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