♂性別転換♀
かくして虎ちゃんを家にあげることには成功したのですが……。
―――これって誘ってるように見える?
いや、まさか。仮にそうだとしても、虎ちゃんは無理やり乱暴するような奴じゃないし、コメディ作品だからそういった展開もないだろう。
高をくくって、いざ家の中へ。
高級マンションの最上階。そしてダンスパーティーができるんじゃないかと思うくらいバカ広い室内。
虎ちゃんは物珍しそうにキョロキョロと視線を動かすことに忙しい。
そりゃそうだ。俺だって初めて見たときは驚いたもん。
まだ大翔は帰ってきていないようだが、もう直帰ってくるはずだ。
虎ちゃんを俺の部屋に案内してベッドに腰掛けるよう促して、キッチンから飲み物を取りに行く。
大翔お気に入りのリンゴジュースがあったのでそれをコップに注ぎ、適当にクッキーやらポテチやらお菓子を皿に盛る。
盆に乗せて部屋に戻ると、虎ちゃんはベッドの下に手を突っ込んでいた。